この記事を読むことで、
・広告に動画を活用するメリット
・効果が出る動画広告の活用事例
が分かります!
2019年12月、サイバーエージェントの報告によると、動画広告市場は今後ますます拡大し、2019年の動画広告市場は2,592億円、昨年比141%の見通しで、2020年に3,289億円、2023年には5,065億円に達すると予測しました。
しかし、「動画広告を作ってもあまり効果が出ていない」「どのような動画広告が良いのかわからない」という方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、「動画広告のメリット」と「効果の出る動画広告の活用事例」を解説していきます。
目次
1.広告になぜ動画が有効か
なぜ動画広告市場がこんなにも拡大しているのでしょうか。
スマートフォン普及率の上昇やwi-fi環境・5G導入などの通信インフラの整備、動画配信サービスなどの動画に特化したメディアの増加にともない、日常的に動画コンテンツを視聴する人口も増加しています。こういった背景から、動画広告の市場が急成長してきていると考えられます。
従来の静止画広告と比べて動画広告は訴求力が高いと言われていますが
簡単に述べると、動画広告と静止画広告の違いは、以下の2点です。
・テキストや画像だけでなく映像と音声を使用しているので表現の幅が広い
・コンテンツ制作の難易度は高いが、興味を持たれやすい
静止画広告は文章と画像しか使用できないのに対して、動画広告は映像と音声を使える為、情報量が多く、商品やサービスの魅力も伝わりやすいです。
専門性が高く、コンテンツ制作にはコストがかかりますが、商品やサービスの魅力を訴求しやすい動画は広告業界でも注目されているツールの一つです。
2.動画広告のメリット3選
もう少し詳しく動画広告のメリットについて解説していきます。
2-1.テキストや写真より記憶に残りやすい
動画広告は他の広告よりも圧倒的に印象に残りやすく、一般的なバナー広告と比べると、1.6倍もの人が視聴後に広告内容を覚えているという調査結果があります。
また、アメリカ国立訓練研究所が提唱する「ラーニングピラミッド」によると、文字を読んだ際の記憶定着率が10%なのに対し、オーディオビジュアル(=動画)を視聴者した場合では20%になるそうです。
つまり視覚と聴覚を通して情報を伝達する動画は、文字よりも2倍、記憶に残りやすいのです。
2-2.実際の使用イメージを伝えられる
動画であれば、商品の使用イメージまで訴求して伝えることができます。
商品の使用感をユーザボイス動画を用いて第三者目線で伝えたり、商品が解決してくれる課題をストーリー調で伝えることができます。
単純に動画広告を作ればCVRが向上するわけではありませんが、ユーザーが課題に感じていることに「共感」してもらいやすい動画広告は、商品を購入してみようと思わせる一助になるといえるでしょう。
2-3.映像とBGMで興味を惹かせることが可能
アメリカの動画マーケティング会社「adform」が公表している「Degital advertising benchmark report」のデータから「通常バナー(PC)」「通常バナー(SP)」「動画バナー」のそれぞれを、CTR(クリック率)で比較してみました。
これによると、最もクリック率が高くなるのは動画バナーで0.42%、次に高いのが「通常バナー(SP)」で、最も低いのが「通常バナー(PC)」となりました。
このことから動画広告は興味を喚起するという観点で、大きな力を発揮できると言えます。
動画バナーが最も成果がでた理由としては、動画バナーが効果的に情報をユーザーに伝えられるからだと考えられます。
動画であれば「動き」や「音」を使って、沢山の情報を一つのクリエイティブの中に盛り込むことができます。
3.動画広告を作る3つのポイント
では、実際にKPIを達成させるための動画広告はどのように作ればいいのかを解説していきます。
3-1.動画広告の目的を設定する
動画広告の制作をするポイントは「何(メッセージ)を誰(ターゲット)に伝えたいか」をしっかりと決めることです。方向性を決定することで、より特定のターゲットに刺さる動画にすることができます。そのためにテーマを1つ(広告の時間によって増減します)に絞ってください。
たくさんの情報量を詰め込みすぎると動画視聴の離脱につながり、CTR,CVR共に上昇することがありません。
「広告を見せる」ことよりも「広告自体を楽しんでみてもらう」意識をもてば、CTR,CVRの向上に寄与するでしょう。
3-2.広告色を出しすぎない
そもそも動画広告の視聴者は、自らの意思で見るわけではありません。「見たい動画を再生しようとしたら流れた」とか「ニュースサイトを見ようとしたら表示された」など、ほかの目的から目に入るケースが非常に多いです。
前提として、広告の動画制作では「何を伝えたい動画広告なのか」をはっきりする必要があります。しかし、宣伝色の強すぎる動画だと印象に残りにくく、場合によっては不快感さえ持たれかねません。
そこで、「観た瞬間にインパクトを与える」「広告色が強すぎない」バランスのよい動画が求められるでしょう。
3-3.冒頭でのインパクトと完全視聴の演出
動画広告に求められるのは、「短い時間でインパクトを与える」内容です。
動画広告というのは、誰の目でも瞬時にわかります。それを疑わせないで娯楽性を持ち、メッセージを伝えるというのがベストです。
くどい演出であればすぐにスキップされます。最後まで見てもらうためには、演出も重要です。
視聴者の目をくぎ付けにするような演出を心掛け、さりげなくメッセージを伝える動画が効果的です。
たとえば、次のような動画が挙げられます。
- 宣伝対象と一見無関係なものを掛け合わせたバラエティ色の強い動画
- 感動的な内容で、さりげなく宣伝対象をアピールする動画
- 宣伝対象を効果的に使い、生活で役立つ知識を教える動画
- 宣伝対象を使って、美しくまたはかっこいいと感じる演出をする動画
- からくり装置やダンスなど、芸術的な映像と宣伝対象を掛けあわせた動画
宣伝する対象によって、広告の演出も当然変わります。
業界やその商品の特徴によって伝えるべきメッセージを選びましょう。
4.マーケティングファネル別・活用事例
ここからはマーケティングファネル別に活用事例を紹介していきます。
4-1.認知獲得
家と家族に関する思い出エピソードをユーザーから募集し、受賞エピソードをショートムービー化して、YouTubeのCMにしています。
そして「思い出に残る『おうち』をノムコムで探そう」と、同社の不動産情報サイトへ誘導するという施策です。
CMにもかかわらず、中には175万回以上再生された動画も。
ユーザーが思わず感情移入してしまう、身近ながらも感動的な内容が反響を呼んでいます。
4-2.理解促進
実際に使用している場面をデモ動画で見せることによって、商品の使用イメージを伝え、商品の理解促進に寄与することができます。
お客様が課題と感じていることや日常の悩みを冒頭に入れ、解決する画を見せることで、たった15秒でも商品の魅力を十分に伝えることができます。
4-3.比較検討
登場人物が積極的に視聴者に語りかけ、動画への注目を醸成することは、比較検討を高めるためにも重要です。
“つかみ”のイントロから動画の締めまで、メッセージラインの構成を考え、いかに簡潔に伝えられるかもポイントです。
4-4.購買
トヨタ自動車株式会社は、女優の新垣結衣さんを起用して動画広告に取り組みました。内容は、新垣さんが自分の奥さんになったかのように語りかけてくれるもの。
また、商品を直接アピールするのではなく、実際に商品を購入した場合の生活をイメージできる内容になっています。
リアルな内容が好評を得て、リツイートは8,734回、いいねは1万9,000個の反応がありました。
5.まとめ
ここまで動画広告のメリットから制作にあたってのポイントまで解説してきましたが、KPI必達のために必要なことはご理解いただけたでしょうか。
目的にあった演出と構成でターゲットの態度変容まで意識して制作することで、CTRやCVRが向上し、動画広告としての価値が上がります。
SNSでのシェアによる拡散があれば、さらにブランド好感度の上昇にもつながりますので、ぜひ本記事を動画広告制作の際に参考にしてください。
CACTASでは動画広告に関する実績が多数ございます。制作にあたっての予算や、クリエイティブ制作のポイントなどご不明な点がございましたらお気軽にご相談ください。