スマートフォンと4Gの普及により、今では動画に触れることが日常的になりました。今年2020年には5G時代が到来し、動画需要は急激に拡大していくと予想されます。
事業成長においても動画マーケティング施策は欠かせなくなってきています。
その中でも「インスタ映え」という言葉の誕生から始まり、Instagramの動画広告は大多数の企業が一度は施策として取り入れているのではないでしょうか。
今回はテーマをInstagramのストーリーズ広告に絞り、ストーリーズ広告の効果を高めるクリエイティブのポイントを分かりやすく説明しています。
目次
1.ストーリーズ広告とは
1-1.なぜストーリーズ広告が必要なのか
Instagram(インスタグラム)ストーリーズ広告はなぜ必要なのでしょうか。
ストーリーズ広告は、フルスクリーンで没入感のあるクリエイティブであるため、強い訴求力で広告を配信できることが第一にあります。
また、カルーセル形式でも掲載可能なため、最大3つのクリエイティブとリンクの表示ができる点がメリットとして挙げられます。
フィードでもカルーセル形式の配信は可能ですが、ストーリーズは自動でクリエイティブが切り替わるため、よりユーザーに商材訴求ができると言えます。
フィードは横にスワイプしない限りクリエイティブを切り替えられません。つまり、1動画1メッセージで端的に伝えることができるのです。
1-2.ストーリーズ広告のメリット
細かいターゲティングができる
Instagramの広告はFacebookと連携しており、細かいターゲット設定ができる為、商品やサービスに合わせたターゲットに配信することが可能です。
マッチング率が非常に高いので、ユーザーが嫌がることなくクリック率を上げることができるでしょう。
世界中に配信ができる
海外向けの広告でもInstagramを使えば世界中に配信可能です。
Instagramはハッシュタグでリーチできるユーザーが変わります。英単語のハッシュタグを使うことで、海外のユーザーにも見てもらえます。
広告らしさが出にくい
Instagramの広告は、他のWEB広告に比べると広告らしさがないので、ユーザーに嫌がられることなく自然と印象づけることが可能です。
フォローしているユーザーに溶け込んで広告が配信される点で、ストーリーズ広告は魅力的です。
2.ストーリーズ広告のクリエイティブ制作のコツ
2-1.広告色をなくす
インスタグラムを利用するユーザーは“何か特定のもの”を探すためにアプリを開いているわけではありません。
「移動中の暇つぶし」や「好きなユーザーの近況チェック」など、余韻の時間に利用することが多いです。そこへ予期せぬ宣伝が表示されると不快に感じるユーザーも多いでしょう。
また、SNS広告は主にニーズが顕在化していない潜在層に対して表示させる広告として位置付けられます。
そのため「価格の安さ」や「期間限定」といった宣伝色を出すのではなく、商品の世界観やお店の雰囲気など、インスタグラムの特徴を活かせるポイントで広告を作成するようにしましょう。
2-2.インパクトと当事者意識
フェイスブック社が行ったテストでは、ほとんどの広告が1秒ほどしかターゲットユーザーに興味を湧かせることができていないのだそうです。
つまり、いかにその1秒を使ってユーザーの興味・関心を惹けるかがカギとなります。少しでも視聴時間を伸ばすには広告のクリエイティブも重要になってきます。
最後まで見てもらう仕掛けとして、視聴している広告を「自分ゴト」と思ってもらえるような構成にする必要があります。
視聴者が共感できる体験や「あるある」と思うことができるような事例の要素を入れることが重要になります。
2-3.ストーリー性を出す
広告をドラマ仕立てのストーリーにして演出することで、ターゲットに「続きが気になる」と思ってもらえます。
「最後までみたい」と思わせるような展開でストーリー性のある構成を組みましょう。
また、広告自体が楽しめて面白いと感じてもらえるものであれば、最後にロゴを入れましょう。
商品ロゴでも、ブランドロゴでも、広告とブランドが結びつくことでコンテンツを提供しているブランド自体の好感度が上昇します。ブランディングにも寄与するため、ストーリー性のある広告でブランドと一貫した価値提供を意識することが大切です。
2-4.写真と動画の組み合わせで相乗効果を狙う
一度に2枚以上をまとめて入稿できるカルーセル形式を用いることで、一枚では表現しきれないストーリーを語ることができます。
本やアルバムを次々めくるようなイメージで、一枚一枚に連続性を持たせた画像や動画を投稿してみましょう。
その際に、動画で認知から態度変容を行い、写真で端的な内容の理解をしてもらうことが重要です。
動画と写真のそれぞれの役割を認識し、双方のクリエイティブで相乗効果を狙うことを意識しましょう。
3.ターゲティング設定にこだわろう
インスタグラム広告には大きく分けて4種類ターゲティングがあり、精度も非常に高いものになっています。
ユーザー属性ターゲティング
ユーザーの年齢や性別やエリアとは別に、交際ステータスやライフスタイルなど、Facebookに登録されている情報を元に詳しい属性をターゲティングすることができます。
インタレストターゲティング
ユーザーの「興味関心」と「行動履歴」について分けることができます。
「興味・関心」については、ユーザーが「いいね!」したページやアクティビティを元にターゲティングすることができます。
「行動履歴」ではユーザーの行動データや電子機器の利用状況を元にターゲティングが出来ます。
非常にパーソナルなターゲティングが可能ですが、一方でターゲティングを絞り過ぎると、広告の配信ボリュームが抑えられてしまうこともあるので注意が必要です。
カスタムオーディエンス
すでに獲得しているユーザーリストをアップロードし、そのユーザーに絞って広告を配信したり、反対に配信対象から除外することが可能です。
例えば、新しいキャンペーン情報などを顧客に届けることが出来るので、より強い繋がりを結ぶことが出来、エンゲージメントの向上にも役立ちます。
類似オーディエンス
カスタムオーディエンスを元に類似するユーザーをターゲティングできます。
つまり、すでに顧客に似たユーザーに広告を配信するので、見込みの高いユーザーに効果的に配信できるターゲティングなのです。
また、他にコンバージョンしたユーザーやリマーケティングの類似オーディエンスも非常に効果的です。類似オーディエンスのサイズは1%~10%まで選択することができ、1%が元となるユーザーに一番近い層になります。
4.活用事例
4-1.スターバックスコーヒー
UGCというのは、User Generated Contentsの略で、ユーザーから発生したコンテンツ(投稿やストーリーなど)のことを指します。
スターバックスジャパンでは、こうしたUGCをストーリーに再掲して、ハイライトなどに集めることで、一種の「バズ」を生み出し、売り上げに繋げているのです。
例えば、写真の例では新作のビバレッジ2種類を「ふたご飲み」することをフューチャーして、ユーザーとの相互コミュニケーションを活性化させています。
こうしたUGCを活用したストーリーズ投稿は、よりたくさんの投稿ができて、かつ身近に感じやすいストーリー機能の特徴を最大限に活かしたコンテンツであり、企業のInstagram運用においては非常に参考になる一例であると言えるでしょう。
4-2. H&M
ファストファッションブランドのH&Mのストーリーでは、撮影の様子や新商品の紹介、キャンペーンのお知らせなどに加えて、作り込まれたプロモーション動画も配信されています。
多少クオリティが低くてもあまりブランドイメージに影響を与えないストーリーであえてハイクオリティな動画をアップロードすることで、ファストファッションとは言え高級感のある印象を与えることに成功しています。
自社がどのようなターゲットに向けて情報を発信したいのか、よく考えられている例のひとつです。
4-3. GoPro
Instagramのストーリーズ広告ではBGMや音声を入れない投稿も多いですが、このようにBGMを挿入するだけ少し「お、このストーリーはなんだ?」とユーザーのアテンションを獲得することができます。
5.まとめ
今回はストーリーズ広告について詳しく解説させていただきました。
Instagramの広告配信は、非常に細かなターゲティング設定を行うことができるため、的確にターゲットを定める必要があります。
また、フィードに馴染ませることがストレスなく広告を視聴してもらえる前提となります。
ぜひ、今回の記事で視聴者が不快にならない場面を作り出すコツについて理解していただき、効果を最大化できるストーリーズ広告を制作しましょう。
CACTASでは細かなターゲット設定に合わせたストーリーズ広告の制作実績が多数ございます。制作に係る予算や期間など動画制作にあたってのお悩みがございましたらお気軽にご相談ください。